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トリプルトップとトリプルボトム【FXの有名チャートパターンVol.3】

トリプルトップとトリプルボトムのアイキャッチ画像

FXや仮想通貨における有名なチャートパターンの中に、天井圏で発生しやすいトリプルトップと、底値圏で発生しやすいトリプルボトムというチャートパターンがあります。チャートパターンを知っておけば、エントリーのタイミング、利益確定ライン、損切りラインを設定することができ、再現性の高いトレードができます。このページでは、トリプルトップとトリプルボトムについて、詳しく説明します。

目次

トリプルトップの基礎

トリプルトップの画像

(画像1)トリプルトップ

トリプルトップは、FXや仮想通貨のチャートパターンの中で、結構有名な部類のチャートパターン。主に天井圏で発生する反転型チャートパターンになります。画像1のA・C・Eのように、3つの高値を形成するのが特徴。そして、B・Dを結んだ直線をネックラインと呼びます。

A・C・Eのレートは、だいたい同じレートで構いません。ネックラインは水平が理想ですが、斜めのネックラインでもトリプルトップとして扱います。トリプルトップは、主に日足などの長期の時間足で発生します。短期足におけるトリプルトップは精度が劣るので、参考程度にするのが良いでしょう。

トリプルトップを根拠にしたエントリー

ネックラインをブレイクダウン(下抜け)した段階で、画像1のXの値動きを想定して、ショート(売り)のエントリーをします。もしくは、ブレイクダウン後の反発およびネックラインのレジスタンス試しをした際に、画像1のYの値動きを想定して、ショート(売り)のエントリーをします。当サイトでは、前者のエントリーを推奨します。

トリプルトップ根拠の利益確定ライン

「トリプルトップの3つの高値からネックラインまでの値幅」と同じ値幅だけ、ネックラインから下に安いレートが、トリプルトップ根拠の利益確定ラインになります。

トリプルトップ根拠の損切りライン

トリプルトップを形成している3つの高値を上抜けした場合、そのレートが損切りラインになります。

トリプルトップ形成のメカニズム

ダブルトップ形成を否定したチャート図の画像

(画像2)ダブルトップ形成を否定したチャート図

画像2をご覧ください。これは、ダブルトップを形成しようとし、ネックラインをブレイクダウンする段階で、強い買いが発生し、ダブルトップ形成の否定が入ったチャート図です。

上昇レクタングル形成を否定したチャート図の画像

(画像3)上昇レクタングル形成を否定したチャート図

その後、画像3のようにレートが上昇し、上昇レクタングルを形成しようとします。しかし、上昇レクタングル形成のために、高値をブレイクアウト(上抜け)しようとした際、強い売りが発生し、上昇レクタングルの否定によりレートは下落しました。

トリプルトップ成立直前のチャート図の画像

(画像4)トリプルトップ成立直前のチャート図

つまり、高値圏で「買い勢力」と「売り勢力」が拮抗し、一時的にレンジ圏を形成しているのが画像4の状態になります。ここで、売り勢力が勝ち、ネックラインをブレイクダウンすることにより、トリプルトップが形成されるのです。

このレンジ圏における買い勢力の損切りラインは、ネックラインの少し下のレートに設定されているため、ネックラインが水平の場合のトリプルトップは、ネックラインをブレイクダウンすると、強い下落が発生すると考えられます。

トリプルトップの実際のチャート

ゴールド日足(2017年11月~2018年9月)の画像

(画像5)XAU/USD日足

画像5において、B・D・Fの3つの高値をつけたトリプルトップで、A・C・E・Gを結んだ水平線がネックラインになります。T/Pが利益確定ラインになります。ローソク足のヒゲ先端については、3つの高値も、ネックラインも、多少突破していても許容範囲と考えます。

利益確定ラインに、フィボナッチ・リトレースメントの数値(画像5では261.8%)を使用することで利益を伸ばす考え方もありますが、当サイトでは、トリプルトップにおけるフィボナッチ・リトレースメントの使用は推奨しておりません。

トリプルボトムの基礎

トリプルボトムの画像

(画像6)トリプルボトム

トリプルボトムは、FXや仮想通貨のチャートパターンの中で、結構有名な部類のチャートパターン。主に底値圏で発生する反転型チャートパターンになります。画像6のA・C・Eのように、3つの安値を形成するのが特徴。そして、B・Dを結んだ直線をネックラインと呼びます。

A・C・Eのレートは、だいたい同じレートで構いません。ネックラインは水平が理想ですが、斜めのネックラインでもトリプルボトムとして扱います。

トリプルボトムは、主に日足などの長期の時間足で発生します。短期足におけるトリプルボトムは精度が劣るので、参考程度にするのが良いでしょう。

トリプルボトムを根拠にしたエントリー

ネックボトムをブレイクアウト(上抜け)した段階で、ロング(買い)のエントリーをします。もしくは、ブレイクアウト後の反発およびネックラインのサポート試しをした際に、ロング(買い)のエントリーをします。

トリプルボトム根拠の利益確定ライン

「トリプルボトムの3つの安値からネックラインまでの値幅」と同じ値幅だけ、ネックラインから上に高いレートが、トリプルボトム根拠の利益確定ラインになります。

トリプルボトム根拠の損切りライン

トリプルボトムを形成している3つの安値を下抜けした場合、そのレートが損切りラインになります。

トリプルボトム形成のメカニズム

ダブルボトム形成を否定したチャート図の画像

(画像7)ダブルボトム形成を否定したチャート図

画像7をご覧ください。これは、ダブルボトムを形成しようとし、ネックラインをブレイクアウトする段階で、強い売りが発生し、ダブルボトム形成の否定が入ったチャート図です。

下降レクタングル形成を否定したチャート図の画像

(画像8)下降レクタングル形成を否定したチャート図

その後、画像8のようにレートが下落し、下降レクタングルを形成しようとします。しかし、下降レクタングル形成のために、安値をブレイクダウンしようとした際、強い買いが発生し、下降レクタングルの否定によりレートは上昇しました。

トリプルボトム成立直前のチャート図の画像

(画像9)トリプルボトム成立直前のチャート図

つまり、安値圏で「売り勢力」と「買い勢力」が拮抗し、一時的にレンジ圏を形成しているのが画像9の状態になります。ここで、買い勢力が勝ち、ネックラインをブレイクアウトすることにより、トリプルボトムが形成されるのです。

このレンジ圏における売り勢力の損切りラインは、ネックラインの少し上のレートに設定されていることが多いため、ネックラインが水平の場合のトリプルボトムは、ネックラインをブレイクアウトすると、やや強い下落が発生すると考えられます

トリプルボトムの実際のチャート

ポンド円の日足のチャート(2021年4月~12月)の画像

(画像10)ポンド円日足

画像10において、B・D・Fの3つの安値をつけたトリプルボトムで、A・C・E・Gを結んだ斜めの直線がネックラインになります。T/Pが利益確定ラインになります。ローソク足のヒゲ先端については、3つの安値も、ネックラインも、多少突破していても許容範囲と考えます。

斜めのネックラインの場合、トレーダーによってネックラインの引き方が違う場合があります。

トリプルトップやトリプルボトム根拠での利益の伸ばし方

エントリー候補のポイントの画像

(画像11)エントリー候補のポイント

トリプルトップを根拠にエントリーする場合、ネックラインをブレイクダウンしてからエントリーするのが、教科書通りのトリプルトップ根拠のエントリー方法です。しかし、画像11のF(3つ目の高値)付近でショート(売り)のエントリーをすることができれば、リスク:リワード(損切りまでの値幅:利益確定までの値幅)が良いトレードができ、結果として利益を伸ばすことができます

エントリーにおける具体的な考え方の画像

(画像12)エントリーにおける具体的な考え方

では、画像11のF付近でエントリーするには、どのように考えれば良いか。それは、トリプルトップ以外の根拠を用います。例えば、ローソク足の形状、RSIの数値、上位足のレジスタンスなどが、その根拠になります。

画像12をご覧ください。Dが2つ目の高値で、Fが3つ目の高値になりますが、青色の四角で囲った部分に、包み足(アウトサイドバー)のローソク足のパターンが発生しています。つまり、DやFではローソク足が弱気なシグナルを出してることを意味します。

さらに付け加えると、Fにおける3つの青色の四角形において、ローソク足の実体部分を見ると、徐々に高値が切り下がっており、とても弱気なローソク足パターンなのが分かります。Fの2番目の青色の四角形内で発生した包み足があり、その包み足の値幅内でも包み足(Fの3番目の青色の四角形内)が発生しています。いくつもの弱気なパターンが発生しているため、Fは高値更新ができず、トリプルトップを形成する可能性が高まったと考えることができます。従って、Fの3番目の包み足根拠、あるいは、Fの2番目と3番目双方の包み足形成を待って、ショート(売り)のエントリーができるのです。

トリプルトップ・トリプルボトムで重視すべきこと

トリプルトップの利益確定ラインは、「3つの高値からネックラインまでの値幅」と同じ値幅だけ、ネックラインから下のレートです。トリプルボトムの利益確定ラインは、「3つの安値からネックラインまでの値幅」と同じ値幅だけ、ネックラインから上のレートです。

当サイトにて、フィボナッチ・リトレースメントの比率を利益確定ラインに使用しない理由は、トリプルトップやトリプルボトム形成後に、チャートが2段レンジを形成する可能性があり、その場合、フィボナッチ・リトレースメントの比率まで到達しないためです。

トリプルトップやトリプルボトムがチャート上に出現した際は、2段レンジが形成される可能性を考慮するようにしましょう。

トリプルトップ・トリプルボトムに関するFXの動画

【FXや仮想通貨のチャートパターンVol.3】トリプルトップ・トリプルボトム

youtubeチャンネル でもチャートパターンに関する動画を公開もしています。

この動画は、渋沢諭吉のFXノートのYasuが担当した動画です。

トリプルトップ・トリプルボトム以外のFXチャートパターン一覧

FXで使えるチャートパターン一覧を学びたい場合は、以下をご覧ください。

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