FXや仮想通貨の有名チャートパターンの1つに、天井圏で発生するライントップ、底値圏で発生するラインボトムがあります。ライントップやラインボトムは、発生頻度が少なめのチャートパターンですが、そのパターンを覚えておいて損はありません。このページでは、ライントップやラインボトムのエントリーポイント、利益確定ライン、損切りライン、出現の意味について解説します。
ライントップとは
(画像1)ライントップ
ライントップとは、天井あるいはレジスタンスラインで発生することがあるチャートパターンです。高値が一定のレートで止められ、レジスタンスラインに張り付いた状態になるのが特徴。チャートパターンとしての発生頻度はかなり少ないです。
ライントップ根拠のエントリーポイント
ネックラインをブレイクダウン(下抜け)したらショート(売り)のエントリーをします。ネックラインのレジスタンス試しは発生しにくいです。
ライントップ根拠の利益確定ライン
「レジスタンスラインからネックラインまでの値幅」と同じ値幅だけ「ネックラインから安いレート」が、ライントップ根拠の利益確定ラインです。
ライントップ根拠の損切りライン
レジスタンスライン(ライントップの高値)を上抜けしたレートが、損切りラインです。
ライントップの実際の仮想通貨チャート
(画像2)FXS/USDTの30分足チャート(2023年5月25日~6月8日)
画像2をご覧ください。青色の四角形で囲んだ部分が、ライントップになります。この箇所において、安値で引いたラインがネックラインです。高値付近に弱めのレジスタンスラインがありますが、このレジスタンスラインはバンド帯なので、その下限にラインを引きました。ネックラインをブレイクダウンしたことで、ライントップが成立し、T/P(利益確定ライン)まで到達しているのが分かります。
ラインボトムとは
(画像3)ラインボトム
ラインボトムとは、底値あるいはサポートラインで発生することがあるチャートパターンです。安値が一定のレートで止められ、サポートラインに張り付いた状態になるのが特徴。波動エネルギーを消化したチャートで見かけるチャートパターンです。
ラインボトム根拠のエントリーポイント
ネックラインをブレイクアウト(上抜け)したらロング(買い)のエントリーをします。ネックラインのサポート試しをしてからエントリーでも良いですが、急騰の可能性があるので注意してください。
ラインボトム根拠の利益確定ライン
「サポートラインからネックラインまでの値幅」と同じ値幅だけ「ネックラインから高いレート」が、ラインボトム根拠の利益確定ラインです。
ラインボトム根拠の損切りライン
サポートライン(ラインボトムの安値)を下抜けしたレートが、損切りラインです。
ラインボトムの実際の仮想通貨チャート
(画像4)FXS/USDTの15分足チャート(2024年2月25日~2月27日)
画像4をご覧ください。これは仮想通貨FXSの15分足の実際のチャートです。サポートラインでレートが動かなくなり、ボラティリティが低下していることが分かります。その後、ネックラインをブレイクアウトすることで、ラインボトムが成立し、T/P(利益確定ライン)に到達しています。ラインボトムでは、このような急騰が発生する場合があります。
(画像5)ラインボトムと移動平均線
では、急騰前にロング(買い)のエントリーができるかと言うと、それは難しいです。画像5をご覧ください。赤色の曲線が20EMA(指数平滑移動平均線)、青色の曲線が75EMAになります。ラインボトム発生時には、移動平均線も収束した状態がいつまで続くか分からず、ラインボトム形成中に他のエントリー根拠を見出すことが難しくなります。
ラインボトム出現の意味
ラインボトムの形成途中は、下落の力が強いにも関わらずサポートラインが割れず、上昇に転ずる波動の力も足りない状態を表しています。言い換えると、ラインボトムが発生するということは、一時的にしろ、波動のエネルギーを使い切っていることを意味します。
つまり、仮想通貨や株などの個別銘柄で発生することが多く、特に仮想通貨の場合は仮想通貨低迷時期にラインボトムが発生しやすい現象です。それとは逆に、国と国の通貨ペアであるFXでは、実需があるので閑散とする状態にはなりにくいため、FXにおいてライントップやラインボトムが発生することは少ないのです。
ライントップ・ラインボトムに関するFXの動画
youtubeチャンネル でもチャートパターンに関する動画を公開もしています。
ライントップ・ラインボトム以外のFXチャートパターン一覧
FXで使えるチャートパターン一覧を学びたい場合は、以下をご覧ください。
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